6月5日、通常はカフェ定休日の日曜日に、特別イベントとして『本を贈る』上映会を開催しました。
東京都書店商業組合さんによる書店や本の魅力を伝えるドラマですが、大変光栄なことに、当カフェでの上映が東京都内では初めての上映となりました。
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『本を贈る』は、編集者の主人公・凪紗(なぎさ)が、危機に直面している実家の本屋存続のため、作家で本のコンシェルジュである一ノ関の協力を得て、他の書店主と協力して本屋活性化を目指す物語。そこに凪紗が妹のように可愛がる美玖(みく)と、謎めいた本好きの男性も絡んできて・・・。
「あなたが本を贈りたい大切な人は誰ですか?」そんな問いかけが聴こえてくるようなハートフルな作品を、当カフェの顔であるアルテックスピーカーの臨場感あふれる音質でお届けしました。
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上映後のトークイベントにはなんと、篠原哲雄監督のみならず、音楽担当のGENさん、脚本担当の千勝一凛さん、一ノ関役の矢柴俊博さん、美玖役の米野真織さんもご登壇くださるという、なんとも豪華なイベントになりました!
第1部のトークでは、二組の男女のそれぞれの関係性が時に交差して織りなすドラマ性や、物語のキーの一つである登山について、監督・脚本家目線で語られたり、だんだん近づいていく関係性をセリフの変化で表現したりするといった俳優目線でのお話が伺えたり、とても興味深いお話ばかりでした。
第2部のトークでは、東京都書店商業組合さんから制作を全面的に任されていて自由度の高い現場であったことから、監督・脚本家・俳優陣がみんなでより良い作品にしていこうと意見を出し合える、手作り感のある現場だったこと、俳優のアドリブや現場で起きたアクシデントさえも監督がうまく活かしてくれて、とにかく楽しい現場だったことなどが語られました。
また、一視聴者には何気ないシーンに見える、書店組合の大きな会議室での企画検討場面が、実は一番撮影の難しいシーンだったというお話は驚きでした。大人数の長い場面を撮る場合、最初に全体の流れを一回で撮り、その後でいくつかのキーになるカットを追加で撮るそうなのですが、そのためには俳優同士がお互いの動き方を確認しあったり、つながりがおかしくならないように矢柴さんは何度も同じことを繰り返すハメになったとか。
さて、どのシーンのことだったか思い出したい方も、まだ観たことがなくて気になる方も、この作品はYouTube「東京の本屋さん」で観ることができますので、ぜひチェックしてみてください♪
イベントではさらに「ライブ朗読」と題して、GENさんによる劇中曲の生バイオリン演奏のもと、矢柴さん・米野さんによるいくつかのシーンの生朗読まで披露されました。美しいバイオリンの音色と、俳優さんの”静かなる熱演”はすばらしく、こんなに間近に観られるなんて、とても貴重な体験でした。
GENさんの追加の生演奏に加え、わかないづみさんの歌う『本を贈る』主題歌のミュージックビデオ上映も行って、盛りだくさんなトークイベントが幕を閉じました。GENさん制作のオリジナルサウンドトラック情報や主題歌も、YouTube「東京の本屋さん」でチェック可能ですよ♪
YouTube『東京の本屋さん ~街に本屋があるということ~ 』
https://www.youtube.com/channel/UCC-Xr3O33ApZwx_V_pzVNVQ/videos
(イベント写真撮影:Tomoya Yamada @tomoya0509)
ちなみに『本を贈る』は、サンジョルディの日である4月23日に那須高原で一度上映されていますが、秋の読書週間での再上映会も企画されているとのことです。
また、今回の当カフェでの上映のように、東京都内でも色々なスタイルの上映を模索していきたいとのことですので、今回見逃された方は次の機会をお見逃しなく!
さらに篠原哲雄監督の最近の作品が気になる方は、
- 癒しのこころみ(2020年)
- 犬部!(2021年)
- お茶をつぐ(2022年)
- カタラズオドレ(劇場公開未定)
などなど、他にも多数の作品を生み出されていますので、ぜひご覧ください♪
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最後に、会場には『本を贈る』劇中書籍コーナーを設けたり、撮影協力書店さんのリストを配布したりしました。カフェでの上映会が、本屋さんに足を運ぶきっかけになることを強く願っています。
『本を贈る』撮影協力書店
- 神田神保町・ブックハウスカフェ
- 日野市豊田・黒田書店
- 大田区南久ヶ原・井上書店
- 新橋・トミタBOOKS
- 赤羽・青猫書房
そして、千勝さんの粋なはからいにより、当日の出演者の皆様のサイン入り脚本をカフェにプレゼントしていただきました。ありがとうございました!!
(イベントレポート担当:S子)